ロミオは、愛を奏でる。

何も考えないで

イトの部屋の前まで来た



ドアをノックする時

一瞬躊躇った



会いたい…って

オレも会いたいと思ってたけど



会って大丈夫?

オレ



トントン…



会いたさに勝てなかった





ん???

寝た?



メッセージの時間からそんなに経ってないけど

ホントにイトだった?



「イト?起きてんの?」



中からイトの気配がして

少しドキドキした



ドアを開けたら

暗い部屋にイトのシルエットが浮かんだ



部屋の匂いが変わってた

オレの記憶の匂いと違った

少し大人の甘い匂い



暗かった部屋に

電気がついたら

イトがいて



昼間のイトと違って

またドキドキした



イトが無造作に髪をかき上げたら

イトの匂いが鼻に届いた



結婚式で着てた大人っぽいドレスじゃなくて

ノーメイクで無防備に薄着のイト



めちゃくちゃ女じゃん

変に意識してしまう


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