ロミオは、愛を奏でる。

「フー…緊張したー
大役果たした
これでやっと料理の味がする」



「リョーちゃん、カッコよかったよ」



「ちゃんと喋れてた?オレ」



「うん
みんな目が♡になってたよ」



「なんだ、ソレ…

あ、イト、コレ食べる?
女子が好きそうなオシャレなヤツ出てきた
デザートビュッフェもあるって
あとで行こうよ」



リョーちゃんがビールを飲みながら言った



「うん
リョーちゃん、飲み過ぎないでね
イトもなんか飲もうかな…」



「イトはまだアルコールダメだろ」



約束の20歳まであと少し



「うん…じゃあジュースもらう」



すごく子供扱いされた気分



せっかく大人っぽくしてきても

所詮未成年



ワインみたいな色の葡萄ジュースを飲んで

虚しくなった



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