ロミオは、愛を奏でる。

「廣永、お疲れ様!」



「お疲れ様です
今日も手伝ってもらって
ありがとうございました
いつもスミマセン」



「謝るなよ
一応、上司だから
部下の仕事を手伝う義務がある」



「ありがとうございます」



いつも私を助けてくれる井上(いのうえ)さん


今日も迷惑かけた



「廣永、今日ちょっと飲んで行かない?」



「スミマセン、今日は…」



「予定あった?」



特に何もない



「いえ…ちょっと疲れて…」



仕事ができなすぎて

飲みに行くような気分じゃなかった



「じゃあ、今度行こうよ
1年も一緒に働いてるのに
廣永のことよく知らないから…」



「はい」



「また誘ってもいい?」



「はい」



「あ、次の土日は?」



「土日ですか?」



「仕事帰りだと、廣永疲れてそうだから…

休みの日に上司に会いたくないか…」



全てお見通し


さすが上司



「そんなこと、ないです」



「無理しなくていいよ」



「無理してないです」



「ごめん、ちょっとしつこかったな」



「せっかくの休日なのに申し訳なくて…」



土日に会うって

なんか特別な感じがして戸惑った



「次の土日はオレも予定ないから
気が向いたら連絡して…
無理しなくていいから…」



「はい、ありがとうございます」



ホントに連絡していいのかな?


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