ロミオは、愛を奏でる。

帰ってひとりで酎ハイを飲んだ



ホントはリョーちゃんと

話したいこともいっぱいある



ただいまのハグも

オヤスミのハグも

されなかった



「ママ
コンビニでリョーちゃんに会った」



「リョーちゃん元気そうだった?」



「うん」



「そろそろリョーちゃんも結婚とか
考えてるのかしら…

お母さん心配してたけど
もしかしたら外人さんと結婚して
そしたら子供はハーフになるわ
リョーちゃんの子供
きっとかわいんだろうな…

まぁ、うちの孫が1番かわいいけどね♡」



もしかしたら

外人さんと…



そしたら

当たり前にハーフだよ

ママ



うん

きっと

かわいいだろうね



「イトは小さい時
リョーちゃんのことが大好きで
ずっとリョーちゃんにベッタリだったのにね」



「そーだっけ?」



忘れたふりをした



それから…



今も

まだ

好きだよ



髪からリョーちゃんのタバコの匂いがした


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