また君と恋する
素っ気なく志希が返す。

そういえば私達がシェアハウスしていること、志希は結大君に言ってないみたい。

「葉石さん、髪結んでるの珍しいね」

エスカレーターに乗りながら結大君が言う。

「そーかな?」

普段はウェーブがかかったボブヘアを結ぶこともせず下ろしている。

ウェーブがかかったって言っても、元々癖っ毛なので毎朝ヘアアイロンでウェーブを作っているわけだけど。

今日は、ウェーブをかけずに一つ結びにしてみた。

髪の長さ的にポニーテールにはできないので下の方でちょこんと結んでいるだけ。

「可愛いー! ね、志希」

結大君が話を振ると志希はそっぽを向いてしまった。
< 114 / 475 >

この作品をシェア

pagetop