また君と恋する
それが逆に、俺には痛かった。

────俺が先にみんなで回るって言ったから、深丘ちゃんは、本当は彼氏と合流したくても言えなかったのではないか。

そんな考えが巡って、でも。

深丘ちゃんが笑ったので、それ以上は何も言えなかった。


中華街を歩いていた時。前を歩いてた俺と深丘ちゃんは、後をついて来ていたはずの志希達が立ち止まっているのに気付いた。

どうしたのかと近寄ってみれば。

「あっ。結大君の彼女」

深丘ちゃんが言葉を漏らして、みんなの視線の先を追えばそこに彼女の千星(ちほ)がいた。

さらに、すぐ傍には深丘ちゃんの彼氏もいるようで。

この時、2人が同じ班だと知った。
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