また君と恋する
首を振って、今考えたことを頭から消した。

ふと。

男子グループに近づく1人の体育着姿の女の子が目に入った。

「……っ」

どうして?

その女の子を見た瞬間、顔を(しか)めた私の頭に疑問が浮かんだ。

「うそっ、あいつも応援団なの?」

「えー、せっかく結大君の応援団楽しみにしてたのにー。あいつもいるなんて最悪」

女子達の会話が耳に飛び込んできた。

「名前なんだっけ……あっ、有馬 未宇。“小悪魔有馬”」

「小悪魔有馬?」

「後輩に聞いたんだけど、あいつ、イケメンなら誰彼構わずすり寄るって有名でついたあだ名が“小悪魔有馬”なんだって」
< 167 / 475 >

この作品をシェア

pagetop