また君と恋する
なんとか沈黙を解かなくては……!


「大丈夫です。手直しします!」


思ったより大きな声が私から出た。

一斉にみんなから視線を浴びて、恥ずかしい……。

別に気まぐれでもみんなを元気づけようとしたわけでもない。

単純に。本当に、手直しができる状態だと思ったから。

「手直し、できるのか?」

先生に言われて頷いた。

「できます。たぶんみなさん、一度完成形を見てるから心が折れちゃってるんだと思いますけど、部外者の私から見ればそんなに酷い状態ではないです」

「えっ……そう?」

この中で1番絵に詳しそうな石原先輩が首を傾げる。
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