また君と恋する
そんなことを考えていると、ふと志希の言葉が耳に届いた。

「さすが由麻だな」

と。

ビックリして隣にいた志希を見ると、近くで目が合った。

「えっ、私?」

「由麻がみんなをやる気にさせた」

「私じゃなくて団長だよ」

「由麻が『できる』って言ったからだろ」

そうなのかな?

それならすごく嬉しい。

……ううん。志希に『さすが』って思われてるのがすごく嬉しいんだ。

「葉石さん。手直しってどうするの?」

浮かれそうな気分をなんとか沈めて、今は私にできることをしよう。
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