また君と恋する
「せっかくの石原先輩の絵を元に戻すことはできませんでしたけど」

「いやいや。十分すげーよ」

「完成できるなんて思わなかったもん」

「ほんとすごい!」

みんなが褒めてくれて、特に3年生は本当に感動しているようだった。

ああ、良かった。ほんとに良かった。

偉そうにあんなこと言ったけど、台無しにしないかと不安はあった。

でも、ようやく安心した。

「最後の体育祭、諦めるところだった。葉石さん、ありがとう」

やり切った笑顔を見せる石原先輩。

その姿を見て目頭が熱くなった。


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