また君と恋する
演舞が始まって、みんなが写真や動画に彼らの雄姿を残している中。

私はただ志希に目を奪われていた。


あっという間に感じたパフォーマンスが終わっても、興奮は収まらなかった。

「由麻……。ほんとに“あれ”と付き合ってたの」

「えーと……夢、だったかも」

まるで別次元を見せられていたような気分は深丘も同じだったみたい。

ぼーっとしながらそんな冗談を言い合う。

『招集連絡です。学年リレーに出場の2年生は待機場に集まってください』

夢のような時間から急に現実に戻された。

これさえなければな、と思う。


待機場に行くと、応援団が恰好そのままで先にいた。

早速取り囲まれる結大君と志希ら。
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