また君と恋する
振り返ると、結大君と志希がいた。

「……っ」

2人の登場で有馬さんが言葉を失う。

「ごめんな、未宇。お前のこと最初から警戒してたんだよ。俺が中2の時に付き合ってた彼女を罠にはめて略奪した、って知ってたから」

淡々と口を開く結大君の話に多少引っかかりを覚えた。

略奪って……。

中学生で?

そんな私を余所に話は続く。

「だから、未宇がどういうつもりで俺に近寄ってきたとしても千星を気にかけていれば大丈夫だって思ってた。まさか標的が深丘ちゃんだとは思わなかったけど」

「いやいやいや。それ、あたし達に前もって話してよ」

「うん、ごめん。深丘ちゃんには関係ないと思ってたから」

「それもそっか」
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