また君と恋する
それから間もなく。

ぎゃー、と耳を(つんざ)く叫び声がした。

ガックリと項垂れるしかない。

結局。

遥海君と天緒ちゃんはお婆ちゃんに任せて、私は虹心を抱きかかえて連れていくことになった。

保育園の先生に虹心を渡す時もなかなか放してもらえず、服は伸びるわ周りから注目を浴びるわで苦労した。

とにかく叫ぶ。泣かないけど叫ぶ。

何よりも私にベッタリな虹心を抱えて歩くのが大変で、翌朝、腕が筋肉痛になった。

「腕痛い……。あっ、おはようございます」

「おはようございます。今日も広海をよろしくお願いします」

「はい」

冬鳴さんはそれだけ言うと出かけて行った。

まだ冬鳴さんとは距離があるというか、距離を感じるというか。あまり笑わないし。

それにしても、今日も疲れた顔をしているな……。
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