また君と恋する
「だろーな。うちは、喧嘩になるほど言葉を交わさない。兄弟喧嘩が羨ましいとは思わねーけど、広海達を見るとうちって冷めてんなーって時々思う」
冷めてるなんて思ったことがない、と言えば嘘になるけど、それも兄弟の形なのかなと気にしてなかった。
だけど、ふとした時に思うってことは志希自身が心のどこかで気にしていて、それを知ってしまったら見過ごすことはできない。
かと言って、気の利いた言葉も出ず。
「そんなことないよ……」
なんてありきたりなことしか言えなかった。
優しく目尻を下げた志希を見て、私は胸をぎゅっと締め付けられた。
その日の夜。
布団に入ってなんとなく思い出したのは、志希の言葉だった。
『弟とは仲が良くも悪くもない』
前に付き合っていた時、弟のことを一度だけ聞いたことがある。
なんて聞いたか覚えてないけど、ただその一言だけ返ってきたのは覚えている。
冷めてるなんて思ったことがない、と言えば嘘になるけど、それも兄弟の形なのかなと気にしてなかった。
だけど、ふとした時に思うってことは志希自身が心のどこかで気にしていて、それを知ってしまったら見過ごすことはできない。
かと言って、気の利いた言葉も出ず。
「そんなことないよ……」
なんてありきたりなことしか言えなかった。
優しく目尻を下げた志希を見て、私は胸をぎゅっと締め付けられた。
その日の夜。
布団に入ってなんとなく思い出したのは、志希の言葉だった。
『弟とは仲が良くも悪くもない』
前に付き合っていた時、弟のことを一度だけ聞いたことがある。
なんて聞いたか覚えてないけど、ただその一言だけ返ってきたのは覚えている。