また君と恋する
「みんなに嫌な思いさせてごめん」

最後に謝って話を終えた。

湊君に気を使って部屋を出ることが多かった志希だけど、彼は彼なりになんて声かけようか迷っていたのかな。

そう思うと胸が苦しくなる。

「嫌な思いなんてしてないわ。早瀬家だけの問題じゃなくて、私達みんなも考えないといけないことよ」

「そう言ってもらえるだけで嬉しい」

お婆ちゃんの言った通り、私も他人事ではいられない。

それをここにいるみんなが感じ取ったみたい。

栞ちゃんが、辛そうな顔をしながら口を開いた。

「それならバーベキューはやめにした方がいいかな。湊君のストレスになりたくない」

「いや、バーベキューはやった方がいい。それが湊の気晴らしになるかもしれない」

「いいの?」

「うん。子供達には、湊に気を使うんじゃなくて、ありのままで癒しの存在になってあげてほしいんだ。これから一緒に暮らしていく上で必要なことだから」

真白さんにそう言われて、栞ちゃんは戸惑いつつも小さく頷いた。


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