また君と恋する
志希が認めた。

それが疑いようもない事実として知らしめる。

内緒にしてたつもりはないし、聞かれたら答えるのが志希の性格。

こうなることは想像できたにしろ、注目されるのはやっぱり恥ずかしい。

それから始業のチャイムが鳴るまで、質問攻めにあった。


その日1日。

教室でも廊下でも女子から声をかけられた。

まあでも、私以上に志希の方が呼び止められていたけど。

「やっぱり志希君、彼女できたんだって」

「えー、噓。ショックー」

トイレの個室から出ようとした時、そんな会話が聞こえてきた。

「相手、誰なの?」

「E組の葉石由麻」

「葉石さんって、前に志希君の元カノだって噂になってた?」
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