また君と恋する
思わず背筋が張る。

初めて入った。

だってここ、何か問題を起こした生徒が呼び出される部屋なんじゃ……。

後ろめたいことをした覚えがないんですけど。

先生の向かいに座らされ、そわそわする。

「そんなに緊張しないで。ちょっと聞きたいことがあるだけです」

「は、はあ……」

「葉石さん。早瀬君と付き合っているというのは、本当ですか?」

「えっ」

急な質問に身体が固まる。

「最近、噂を耳にして。早瀬君にも聞いたら本当だと言ってました」

「あっ、そーなんですか。えっと……付き合ってます」

「そのこと、家の人は知っていますか?」

「いえ、言ってません」

「そうですか……」
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