また君と恋する
さて、今日の自由時間はどうしようか。

クラスで仲良くしている、深丘とりっぴは軽音部で、結大君と志希は脱出ゲームの担当時間。

部活に入っていない私は、他クラスに仲良くしている子がおらず、こういう時に1人ぼっちになってしまう。

教室にいるわけにもいかないので、適当に校内を歩き回ることにした。

まあ、ぼっちでアトラクションや飲食店に入るのは勇気がいるから、見るのは展示物中心になるけどね。

校内は、カラフルな内装、自由な服装の生徒、校外からのお客さん。

いつも以上に賑わいを見せていて、雑踏を縫って歩く。

「いたっ」

「いてっ」

すると、誰かと肩がぶつかった。

「ごめんなさい!」

すかさず謝って、顔を上げると伊藤さんだった。

「こちらこそ、ごめんなさい」

「伊藤さんか。いつもと雰囲気が違ってすぐ気が付かなかった」
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