また君と恋する
「お久しぶりです、先輩♡」

一気に表情が戻った。

それが逆に怖いんですけど。

「志希先輩は一緒じゃないんですかぁ? 付き合ってるんですよね」

「あー、うん。自由時間が被らなかったから」

「へぇ、そーなんですか。ざまあみろですね♡」

こらこら。

小悪魔どころか、ブラック有馬が出てますよ。

「えーっと……隣のは彼氏?」

「あ、ども」

ペコリと会釈する彼氏さん。

坊主頭に焼けた肌からスポーツ男子(たぶん野球部)だと分かる。

これまた結大君とは真逆のタイプというか。

真面目そう。

「へへー。先輩、羨ましいでしょっ!」

そう言いながら有馬さんは彼氏の腕に抱きついて、自慢してきた。
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