また君と恋する
相変わらずの人懐っこい笑顔を見せる広田君。

同級生だったけど志希を通してしか喋ったことがなかったから、今こうして当たり前のように会話しているのが少し不思議。

でも、広田君って“初めて”“久しぶり”を感じさせない距離感の人だった。

と不意に昔を懐かしむ。

「あ、そーいや志希から聞いたよ。より戻したんだってね」

「……うん」

「良かった。志希、別れてからもずっと葉石に未練があったみたいだから。志希がこの高校にしたのも葉石を追いかけてだし、ほんと報われて良かったよ」

「え? 追いかけたって……」

「葉石が友達と進路の話をしているのを偶然聞いちゃったんだよね。どこにしようか迷ってたのに、あっさり決めたからビックリしたよ」

その話に引っかかりを覚えた。

湊君にも言ったけど、志希を追いかけてきたのは私の方。

「でも……私も志希がこの高校だって知ったから」
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