また君と恋する
「2学期が始まってすぐ、学校で付き合っている噂が広まって、先生に家の人は知っているか聞かれた。俺と由麻は『一緒の家に住んでいて普通と事情が違うから、ちゃんと話した方がいい』って」

「……」

「内緒にしているつもりはなかったけど、大人から倫理観の問題だって言われて話しにくくなった」

「……」

「話すのが遅くなってごめん」

「それは全然いいのよ」

「倫理観を言われたら仕方ないよ」

「……」

「……」

みんなの優しい言葉が痛かった。

なんだか気を使わせているように感じたから。

そんな私達の思いが表情に出ていたのか、

「やーね。2人共、なんでそんな暗い顔をしてるの」

お婆ちゃんが少し可笑しそうに言ってきた。

「……どんなことを言われても受け止める覚悟はしてきたから、思ったことを言ってほしい」
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