また君と恋する
由麻、やめなよ。とりっぴに言われた。

しかし。

「エトロワールメゾンってところです」

その返事だけで助けるべきだと思った。

「それなら私、知ってます。あっ、でも……」

信頼したわけではない。

知らない人にはついて行かない! と日頃から虹心に口を酸っぱく言っている身としては、知らない人を連れるのはどうかと思う。

少し悩んだ末、私は早瀬君に連絡した。

『……てことで、来てもらえないかな』

『分かった。すぐ行く』

耳元で聞こえた早瀬君の声にドキドキしつつも、冷静を装って「知り合いに来てもらうのでちょっと待っててください」と伝える。

りっぴ達とは早瀬君が来る前に別れた。
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