また君と恋する
私は地べたにクッションを引いて座っているので少し距離がある。

「何か話があるって聞いたんだけど……」

視線をどこに置くか迷ってテーブルを一点に見つめていると、先に早瀬君が沈黙を破った。

「あっ、うん。聞きたいことがあって」

チラッと早瀬君を見れば、私の次の言葉を待っている様子。

意を決して────とはいかず、少しずつ言葉を紡いでいく。

「本当のことを言うと、私、早瀬君にずっと気まずくて、この家で初めて会った日からずっと戸惑いがあった」

「……」

「その気まずさというのは、あの……私の自分勝手な感情で、自分から別れを言ったのに、どういう顔してまた会えばいいのかなって、すごく申し訳なくて」

「……」

「それでも早瀬君は優しくしてくれるから、気を使わせているんじゃないかとか」
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