同期はまさかの御曹司?☆ 番外編完結
ピンポーン

5時過ぎに康祐が来た。

「ごめんね、わがまま言って。」

「全然。俺こそ押しかけることになってごめんな。電話切った後あつかましかったかも、と反省したよ。」

買い物をしてきてくれ早速野菜を切り炒めてくれる。春巻きの中身を作っているみたい。冷まさないと負けないからすぐに具だけ作ったみたい。
ひとまずここで休憩。
ビールで乾杯をしてこの1週間の話をした。

康祐も5年目の先輩について営業先へ挨拶周りをしていたんだって。ひたすら名刺を渡し、頭を下げた1週間だって。誰がだれか全然わからないって言ってた。こっそりいただいた名刺の裏にその人の特徴をメモしたらしい。
それが、薄毛とか厚底眼鏡とか派手ネクタイとか…。それを見つけた先輩からはお叱りを受けたらしい。メガネもネクタイも替えられたらわからないだろう、と。それもそっか。
でも名刺を持ってるなんて社会人って感じ。
カッコいいなぁ。

ザーサイときゅうりを和えたものや春雨サラダを作ってくれ、それをアテに2人で2缶目を開ける。

そろそろ、と春巻きを巻き始め揚げる。
揚げたては美味しいなぁ。
ほんと康祐って料理上手。

私は大満足。
作っておいた杏仁豆腐をだし、康祐に出すと中華って言ったら杏仁豆腐たよな。さすが!と褒められた。

帰り際、康祐に私が作った1週間の作り置き料理を持たせた。
きんぴらとかポテトサラダ、牛蒡と牛肉の甘辛煮、たけのこと蒟蒻の煮物…なんだかおばあちゃんの料理みたいだけどどうせたくさん作るから、とお裾分けした。

康祐は驚いていたが「ありがとう」と持ち帰っていった。
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