夜明けの光をあつめながら
・・・・それからも、私は星を眺め続けた。

『家に帰ったらおばあちゃんが待っているから帰ろうかな?』って思ったけど、この星を見続けたら、もうすっかり『帰ること』を忘れていた。
時々星空を携帯電話のカメラで撮ったり。

でも写真写りが悪いから、すぐに消したり。
『さっきの人のようなカメラを買おっかな?』って思ったり。

『でも我が家にはそんな余裕はないから、絶対ダメだ』って自分に言い聞かせたり。
でもやっぱり『カメラ欲しいな』って思ったり・・・・。

・・・・そんなことを考えながら、星を眺めていたら、かなりの時間が経ってしまった。
流石に帰らないと、お母さんに怒られる。

お母さんには『少しだけ星を眺めてから帰る』ってメッセージで伝えてあるけど、帰りが遅かったら意味がないし。
お母さんは怒ると『怖い』から、もう怒られたくないし・・・・。

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