夜明けの光をあつめながら
「・・・・ちっ。
めんどくさいが、家まで連行する。
住所教えろ」

連行?
住所?

「あ、えっと」

「早くしろ!」

怒鳴る警察官の言葉に、私はまるで『糸の切れた人形』のように、おとなしくなってしまった。

そしてそれからの記憶は、あまりない。

でも気が付いた頃には、私はこの警察官の車に乗せられていた。
パトカーじゃないけど、車の向かう先は、間違いなく私の家の方向だった。
向こうも警察官一人だけみたいで、車の中には私と警察官の二人だけ。

ってか、この人はいったい誰なんだろう。

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