夜明けの光をあつめながら
でもそれは全て、私の『過去』の話。
私の知っているおばあちゃんは、もうここには存在しない。

『目の前でおばちゃんが私を見て笑っている』けど、その人はもう『私の知っているおばあちゃん』ではない。

・・・・・だって、『孫』である私のことなんて、とっくの昔に忘れられてしまったのだから。
十六年間側に居続けた『星野七瀬(ホシノナナセ)』の名前なんて、『アルツハイマー病』になってしまったおばあちゃんは、覚えていないだろう・・・・。

私の顔見て、何度も何度もおばちゃんは首を傾げているし・・・・。

だから私、今は『幸せ』じゃない・・・・。
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