俺、あなたのリアコです!2
宙の家は俺の家から少し遠い。歩いてバス停まで向かい、そこからバスに揺られること二十分。宙と琴葉ちゃんが暮らしているマンションに到着した。

「琴葉ちゃ〜ん!宙〜!」

呼び鈴を鳴らしてそう言うと、「えっ!?ルーンさん!?」と琴葉ちゃんの驚いた声がドアの向こうからした。そしてドアが開き、目の前にウエストにリボンを巻いた黄色のチェック柄の可愛いワンピースを着た琴葉ちゃんが現れる。

「久しぶり」

胸を高鳴らせながらそう言うと、「お久しぶりぶりです……」と少し俯きがちに返される。琴葉ちゃんの耳は真っ赤になっていて、からかいたくなってしまう。

「月斗、来てもらったところ悪いけど、俺ら今から出かけるんだよ」

琴葉ちゃんに見惚れていると、申し訳なさそうに宙が出てきて言う。えっ、せっかく琴葉ちゃんと遊びたかったのに……。

「出かけるってどこに?」

「ショッピングモールだよ。琴葉の服を買いに行くんだ。こいつ一人だと変な奴に絡まれるからさ〜」
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