愛の行方


「ぢゃあ高成…
アド教えてよ…。」

わからない
なんで自分がこんなに
恥ずかしがっている
のか、わからない。

騒がしい休み時間
の教室が
いつもより静かに
感じた


「はい、これでい?」

少し悲しそうな笑顔
を見せて
アドを渡してきた





―――――――…
トボトボ廊下を一人で
歩く

高成のアドを見つめて



何やってんだろ私


好きな人の
恋愛相談なんか
聞けるわけないだろ〜!





家に帰ってからも
なかなかメールを
送れない

アド聞いといて
なにしてんだろ…

「も、やだ…」


ベッドにうつ伏せ
になって携帯を
パカパカ…

―メール受信中―

大好きなスティッチが
メール受信を
知らせてるのを
ぼーっとみつめる

見たことがある
アドからのメール

けど登録してない

えっ?高成?

がばっと
ベッドから起き上がり
その反動で
ガタンッ

「いったぁあ」

「何落ちてんのよ
優紀‥」

すごい音にビックリして
お母さんが
部屋に入ってきた

「えっいや落ちた‥」

「変な子…クスッ」

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