極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
(今、私、なんてことを言ったの……!)
オロオロして視線が彷徨い、どう訂正しようかと焦りに焦る。
「あ、いえ、そのっ、今のは違うんです」
寂しかったなんて、とんでもない失言だ。妊娠に心が惑い、選ぶべき言葉も間違える。
翔は一瞬だけ見張った目を細め、ふっと息を漏らした。
「どう違うか教えてくれる?」
小首をかしげ、繰り出される彼の流し目はとても危険だ。
翔は腰を浮かせ、美羽との間に空いていたスペースを詰めた。
「ふ、夫婦らしく振舞ってみたんです。そう言ったら奥さんっぽいかなって。だからその――」
それとなく距離を取ろうと腰を上げようとしたら、腕を掴まれてぐいと引き寄せられた。
奥さんっぽくしようなんて、これまで実践してこなかったくせに。言い訳も甚だしい。