極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
「そんなに気になるなら美羽の誕生日に一緒に祝おう」
「私の誕生日に?」
「来月の十五日」
ドンピシャで当てられたため目を見開く。まさにそのとおりだ。
「知ってたんですか?」
「婚姻届を書いたときに見たからね」
美羽だって婚姻届は見ている。それなのに夫となる翔の誕生日を覚えようとしないどころか、目も向けなかったなんて。
「……私、本当に失礼ですね」
いくら紙切れだけで繋がった夫婦とはいえ最低だ。
「今日の分しっかり祝ってくれるのを期待してるよ」
「なんだかプレッシャーです」
「それが狙い」
ふたりで笑い合いながら、翔の誕生日を祝ってグラスを傾ける。