極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
なにも考えず、いや考えられずに部屋のコーナーラックにポンと置く。
そこにはスタンドライトや本が何冊か立てかけてあった。
「今、適当に置いただろ」
「いえ、そんなことは……」
ギクッとしつつ否定する。バレバレとは情けない。
「でも、たしかにそこが一番いいな」
美羽の背後で翔がピタッと足を止める。
なんとなく緊張を強いられて体に力が入った瞬間、後ろから彼に抱きすくめられた。ふわっとシャンプーが香り、トクンと鼓動が跳ねる。
「今、何時か知ってる?」
「……十一時……半、でしょうか」
「そんな遅い時間に男の部屋に来るってことは、なにが起こってもいい覚悟があるってことだ」
囁いた吐息が耳元にかかり、背筋が泡立つような感覚になる。