極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

契約結婚するかしないか。突き飛ばすか否か。

(離れなければ、今夜は翔さんのそばにいられるの?)

刹那的な想いが美羽を翻弄する。


「あんなキスをしておいて、そんな意地悪な選択をさせないでください」


彼のパジャマをギュッと握った瞬間、もう一度ふわりと抱きしめられた。


「出て行かなくていいんだな?」


彼の腕の中でコクンと小さく頷く。でも、体の震えは止まらない。


「心配するな。今夜はこれ以上なにもしない」


それはたぶん、大晦日の夜で懲りたせいだ。欲望に任せて迂闊に手を出し、気持ちのないセックスをするという罪を重ねないため。


「そのかわり……」
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