極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

男性客から特に申し出があるわけではない。しかし変更できるチケットだったため便を早めるのは可能だ。ざっと調べたら十四時の便に空きがあった。


「二時間前の便に空きがございますが、ご変更なさいますか?」


美羽が提案すると、男性客の顔がパッと明るくなった。


「そうしてもらえると助かります。できるだけ早く向こうに行きたかったんです」


男性によると気持ちだけが先走りし、予約の時間はまだ先だというのに空港へ来てしまったという。


「では、すぐにお手続きをさせていただきます」


笑顔を向けてから素早く便を変更し、端末機から航空券を発券する。


「お待たせいたしました。搭乗口に変更はございません」
「ありがとう」


チケットを受け取り、男性客がにこやかに立ち去っていくのを見送った。
お客様の喜んだ顔を見ると、よし、次もがんばろう!という気持ちになる。
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