極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

次から次へと畳み掛けるように言った翔は、エンジンをかけて車をゆっくりと発進させた。

いきなり好きだと告白され、美羽は放心状態。あとから思い出したかのように心臓がドクドクと高鳴りはじめた。

(でもでも違う。きっと翔さんは、あの夜の責任をとろうとして私を好きになろうとしてるだけ。自分に暗示をかけて好きだと思い込もうとしてるんだ)

兄との一件が、どうしても美羽にそう思わせる。責任に縛られて続ける結婚生活に幸せな未来はないのだから。

素直に受け止められず、ここで喜んではいけないと心を思い留まらせた。
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