極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

翔は笑顔で首を横に振った。


「マニュアルに忠実に従って操作するのがパイロットの役目だからね。もしも違和感があるのだとしたら、エラーに繋がるなにかが隠れてるってことだから。大げさに言ったら事故とか。飛行機の場合、それはかなり危機的な状況になるけど」
「そういうものなんですね」


優秀なパイロットほど、ほかの人の操縦が気になるだろうと思っていたがそうではないらしい。


「今、俺が一番気になることを教えてあげようか」
「な、なんですか」


今まさになにか違和感を覚えているのかとヒヤッとする。じっと見つめられ、体に力が入った。


「美羽。美羽のことばかり考えてる」
「――っ、な、なにを言ってるんですか」


どうしてそうなるのか。
あわあわといった様子で口をパクパクさせたら、翔はぷっと吹き出した。完全に面白がられている。

とそのとき、不意に機体が上下に大きく揺らいだ。

翔と目を合わせて首を傾げる。
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