極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
エレガントな調度品を配した優しい色合いのリビングは、天井でシーリングファンがゆったりと回り、優雅な時を刻んでいる。テラスの向こうは青い海のパノラマビューだ。
「すごく素敵」
「美羽の誕生日を祝うならこのくらいはね。俺の気持ち、これで少しはわかるだろ?」
おどけて笑いつつ、美羽の反応を逃さまいと探るような彼の眼差しにどう答えたらいいのかわからない。不自然に目を逸らしつつ、彼の手をすり抜けて部屋の奥へ足を向けた。
(こっちはなんだろう)
ドアを開けた瞬間、美羽の目に飛び込んできたのはシンメトリーが美しいベッドルームだった。しかし、ただのベッドルームではない。ピンクや赤のハートバルーンでデコレーションされていたのだ。
ベッドの中央にはバラの花びらで〝HAPPY BIRTHDAY〟の文字がかたどられている。
「翔さん、これ!」
パッと振り向いた途端、彼に後ろから抱きしめられた。ふわりと彼の香りに包まれ、ドキッとさせられる。
「どう? 気に入った?」