極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

「俺も美羽に渡したいものがある」
「でも、この旅行自体がプレゼントなのに」
「それはそれ、これはこれ」


翔は迷いなくそう言って、美羽に手渡した。ちょうど手の平に乗るくらいの箱だ。


「開けてみて」


言われるままにラッピングを解いたら、中からさらにケースが出てきた。


「これってもしかして……」
「あげずに結婚したから、ずっと心残りだったんだ。誕生日プレゼントとは意味合いが違うけど」


ふたを開けると同時にリングが煌めいた。
プラチナのビーズでまばゆく縁取りされたリングは光沢があり、センターダイヤモンドが鮮やかに輝く。神聖なもののような気がして、思わずテーブルに置いた。


「受け取りたくないなんて言うなよ？」


すかさず翔が言い含める。


「でも……」