極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

沖縄から帰ってきてからのこの一週間も、翔はなによりも美羽の体を最優先にしてくれていた。食欲のない美羽が食べられそうなものを作ってくれたり、掃除や洗濯まで率先してやってくれたり。まるで幼児に対するような過保護ぶりだった。

なにかにつけて美羽を抱きしめ、〝好きだ〟と囁き、必死に想いを伝えてくれている。これ以上なにを求めるというのか。


「兼平さん、ありがとうございます」


手元にぼんやりと落としていた目線をぐっと上げる。


「あれ? なんだか吹っ切れたような顔になった」
「私、彼にきちんと自分の想いを伝えます」


そんなこともせずに相手の気持ちを疑ってばかりいるのはもうおしまい。自分の心と素直に向き合っていく。


「この子のためにも、私がしっかりしなくちゃいけませんもんね」
「そうこなくちゃ。女性は母親になると一段と強くなるからね」
「そうみたいです」
「守るべきものがあると一気にパワーアップしちゃう。けど藤倉さんはその前にまず、たっぷり愛されてからね」
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