極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
囁くように言った翔の目の前に左手をかざした。
「……これを着けてきました」
薬指には翔からもらったエンゲージリングが輝く。
「つまり?」
「翔さんが好きです。……大好きなんです」
そう伝えた瞬間、唇が重なって離れる。
「俺も美羽が大好きだ」
翔の腕が美羽を抱き寄せた。
とても力強く、そしてホッとするぬくもりだった。
「でも、こんな場面を誰かに見られたら大変だな」
「……それでもいいです」
美羽が翔を好きだということを、ふたりの結婚を、もう隠す必要もない。
「それならもう遠慮はしないぞ」
美羽の腰を引き寄せた翔が、もう一度唇を塞ぐ。優しく食み、冷えた唇を翔の熱で溶かしていく。
翔の体温に触れ、彼が今ここにいることを肌で感じた。
もう二度と迷わない。
自分の気持ちも翔の想いも、疑ったりはぐらかしたりしない。
これから先の未来は、大好きな翔とお腹の子どもと三人でーー。