極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
「いやいや、美羽は気づいていないみたいだけど、今回の結婚でショックを受けてる男の人が結構いるんだから」
「まさかー」
クスクス笑いながら萌子の腕を軽く叩く。
「ほんとだって。その最たる人は桐谷くんなんだけどね。彼、しばらくしょんぼり落ち込んでたんだから」
彼の場合は年上の女性に対する一時の憧れのようなものだろう。すぐにケロッと立ち直るに違いない。
「で、体の調子はどうなの? つわりは平気?」
「この頃少し軽くなってきたかな」
食べ終えたお弁当箱をバッグに詰めながら答える。
少しずつではあるけれど食べられるようになっている。今日は小さいおにぎりをひとつ完食できた。
「赤ちゃんの成長は?」
「たぶん順調だと思う」