極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
もしもカウントダウンパーティーに一緒に行ってなかったら、キスをしていなかったら、今の美羽はどうなっていたのだろう。想いは交わらずに違う道を歩む未来になっていただろうか。
(……ううん、それはきっと違う)
翔と本物の夫婦になったのは必然。不思議とそう強く思えた。
「いいなぁ、私も早く結婚したくなっちゃった」
「そういえばお見合いは?」
「じつは明日なの」
「そうなんだ!」
照れくさそうにする萌子に「がんばって」とげきを飛ばす。
「なんか緊張しちゃう」
「えー? 萌子でも緊張することがあるの?」
「私を鉄の女かなにかだと思ってるでしょ」
不満そうに目を細めながら萌子に肘で小突かれ、美羽は笑って返した。