極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

夕暮れが迫る滑走路は青や赤のライトで彩られ、美しいイルミネーションのよう。翔と一緒に展望デッキにやって来た美羽は、お決まりの場所に立ち目を輝かせた。


「やっぱり綺麗だなー」


紫色に染まりつつある空に向けて次々と飛び立つ飛行機は、言葉に表せないくらいに美しい。


「着陸するときにコックピットから見える空港の景色も格別だぞ。美羽もパイロットになればよかったのに」
「ここで翔さんとはじめて話したときにも言いましたけど、私は飛行機を眺めるのが好きなんです」


もちろん乗るのも好きだが、それは決して操縦ではない。コックピットから眺める景色が最高なものだと想像はつくが。あくまでも外から見た機体の姿なのだ。


「そうだったな」


翔はそのときのことでも思い出したのか、笑みを零しながら美羽を後ろから抱きしめるように立った。洋服越しに伝わるぬくもりが心地いい。
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