極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
番外編~プラトニックラブ
九月末に生まれたふたりの子どもは空良と名づけられ、生後三カ月を迎えた。
母乳もミルクもよく飲むため、この頃は特にほっぺたがふっくらとして、体つきが丸々としてきたように思える。あやすとにっこり笑って応えてくれたり、手足をばたつかせたりしてかわいらしさが一段と増してきた。
出産後の二カ月間は美羽の母親がマサチューセッツから手伝いに駆けつけてきてくれていたが、それ以降は翔とふたり。最初はどうなることかと不安があったものの、彼も育児に積極的に関わってくれるためとても助かっている。
大晦日もいよいよ大詰め。間もなく新しい年がやって来る。
「ふぇっ」
寝室に一画に置いたベビーベッドで眠っていた空良が不意に泣き声を上げた。耳ざとく気づき、真っ先に駆けつけたのは翔のほうだ。
「空良、どうした? お腹が空いたか?」
すぐさま抱き上げ、あやしはじめる。最初はおっかなびっくりだった抱っこも、すっかり板についた。