極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
翔と夢中になって空良がミルクを飲む姿を眺めていたら、リビングでつけっぱなしになっていたテレビから除夜の鐘が聞こえてきた。
ちょうど一年前の今日、このタイミングで翔と交わしたキスですべてが変わった。画面がガラッと切り替わるように、翔との世界がいきなり色づきはじめたと言える。
「美羽」
呼ばれて顔を上げた途端、唇が触れ合った。戸惑いしかなかった一年前とは違う。とても幸せで、ものすごくあたたかい。
「あけましておめでとう」
「おめでとう、翔さん。それから、大好き」
そう言わずにはいられなかった。
「俺も美羽が大好きだ」
見つめ合う瞳にかすかに熱が宿るのを感じ、鼓動が小さく跳ねる。
「美羽、一年前と同じセリフを言わせてくれ」
「……同じセリフ?」