極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
もしかして、という甘い予感が駆け抜ける。間近で絡んだ翔の眼差しが、その意味を雄弁に語っていた。
「美羽を抱きたい」
囁くように言われた言葉が美羽の胸を優しく突く。
この一年、翔とはキス止まり。あの一夜以降、体を重ねることはなかった。
妊娠中に医師に止められたわけではないが、翔は美羽の体を気遣って遠慮していたのだ。
「嫌だとは言わせない」
美羽にもそのつもりはないが、照れて先行して気持ちと裏腹になる。
「空良にミルクをあげながら言うセリフじゃ……」
「空良ならもう眠ってる」
翔に言われて目線を落としたら、空良はミルクを飲み終わる前に寝入っていた。スースーという安らかな寝息も聞こえる。
翔は空良を抱っこしたまま立ち上がり、ベビーベッドに寝かせた。