極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
美羽よりずっと経験を重ねている大人の翔から言われたら、なにも知らない美羽は従う以外に道はない。
そっと開いた唇から翔の舌が侵入してきた。
下顎から頬、上顎と伝って舐め回され、唇の端から吐息が零れ落ちていく。舌をしごかれ、音を立てて吸われ、なにかに掴まっていなければ意識を保てないほどに魅入られる。
手を背中に回し、彼のシャツをぎゅっと握りしめた。
さすがは手慣れた極上の男。
キスで意識を逸らしている隙に着ているものを脱がせ、美羽の一糸まとわぬ素肌を薄明かりに晒す。
キスだけでとろとろにされたため、美羽が恥ずかしいと思ったのは最初だけだった。
愛しいものを扱うかのように、慈しみ深い口づけが全身に降ってくる。彼の唇が触れない場所はないほど体じゅうくまなく這い、漏れる吐息が止まらない。
初めてとは思えないほど乱され、ベッドの上で身もだえる。
いよいよ真に繋がるそのとき。
「美羽、嘘でいい……俺を好きだと言え」
翔が、その場を盛り上げるためだけの言葉を命じる。