.*・゚ .゚・*.若頭に溺愛されて.*・゚ .゚・*.

透side

透side


朝だと感じ体を起こそうとしたけど




今日はいつも通りじゃない




ほっぺたで遊んでいる彼女を少し待っててあげ




少し頬がヒリっとするのを感じて




焦り始め撫で始めた彼女の細くて小さな手を捕まえる




彼女は少し焦った顔をするけど·····また甘い視線で見るから·····どうしようもなく愛しくなる




素直に彼女は『もっと』·····と求めるようになりキスを求めたが·····触れるだけのキスでも痛いみたいだ




昨日あれだけキス攻めをしたから唇がヒリヒリして痛いのだろう





こんな可愛すぎる彼女を抱くのを制御した自分自身を褒めたいよ




あまり眠れなかったからね·····




目を瞑ったまま昨日の色々な事を一つ一つ思い出す




午前中の体育の授業で早く走りきった俺は休憩して舞達が飲み物を買ってくると行ってしまったので休憩しながら待っていた





クラスの女生徒達がキャッキャキャッキャしながらタオルと飲み物を渡してきたけど受け取る気はさらさらなくて断る




どこか何かを俺に期待した視線





媚びた表情をする奴ら




もうこれには散々だ·····





男達は俺に対して脅えているのか近づかずその場を立ち去って行った




舞達がそろそろ来るかと思ったか頃




まだ·····ベンチに座り込み·····組員のことを考えていると



急に急いでいるような足音がひとつ聞こえ集中していたからか気配を感じ少しビクッと揺れる





女の子の足音が近づいてきてふと顔をそちらに向けると





彼女は心配そうに僕を見て水の入ったペットボトルを差し出した





ペットボトルを受け取ると半分くらいゴクゴクと飲み干した




その時は喉が渇いていたからかペットボトルの水にしか目が行かなかったが·····




彼女とまた目が合うとその容姿を見て天使だと思った




腰まであるおさげの桃色の髪の毛に前髪はなくセンターでふわっとして





肌が艶やかで驚くほど真っ白で、瞳が少しタレ目がちでぱっちりしていて顔が小さくて、赤く塗られている唇は薄い




彼女の容姿に見惚れていたことに気づき我に戻り





ペットボトルのお礼を言うと彼女ははにかんで微笑む




何その笑顔·····




やばい·····




そのはにかんだような可愛いくて綺麗な笑顔に一気に心を奪われた




今まで感じたことの無い胸の高鳴りを感じ




欲しい·····彼女が欲しい·····と素直に思った




でもその高鳴りは一気に冷めた





彼女の後ろから近づいた端正なミルクティ色の髪の男が彼女を後ろから離さないと言わんばかりに抱き寄せ、俺の方を睨む





彼女がその男に抵抗しないのを見て




彼女の男かもしれないと思った·····





名前だけ聞きたくて彼女に声をかける




彼女は振り返りまたあの可愛らしい笑顔で『朝日真白』だよと教えてくれる





名前を聞いた瞬間彼女にピッタリの名前だと思った




真白····




あっち側の校舎から来たってことは3年生の先輩




真白先輩·····




彼女はまた眩しい笑顔を僕に向けると例の男と一緒にどこかに行ってしまった




その後の授業は彼女のことが頭から離れなくて全く集中出来なくて




舞たちからは少し心配された




もう一度俺は彼女を人目見たくて3年生の校舎に行くと





1回の階段から黒髪のボブの子が降りてきて1年生だと気づくと俺に声をかけてくれた




「何か困ってますか?」




「その·····朝日真白先輩を探してて」





彼女はクスッと笑うと彼女が今4階の教室から一番端にある図書室に向かったと親切に教えてくれた




彼女にお礼を言うと僕は少し急ぎ気味で彼女がいる図書室に急いだ





図書室の方の人気の少ない廊下を通ると怒鳴り声が聞こえ足を早める





複数人の声がして彼女がいるであろう図書室の前に行くと




見間違えるはずもない彼女のぼろぼろの姿を見て




女達に殺気を覚え



逃げようとする奴らを通さないと言わんばかりに壁に拳を殴り付ける




怖くなったのか怯えているがこれだけで許されるなんて甘いんだよ




ボロボロになった彼女に近づき抱きしめてあげる




その間に逃げようとしている女達を見逃したように見せると




後から追いかけてきた舞達がいつも通りあとはやってくれるだろうと思い女達は任せた





彼女は泣きじゃくりながら涙を流し続ける




彼女をもう少し早く助けれたらと後悔する





彼女は俺の表情をみて驚くと、心配そうに俺を見る




そんな優しい君が欲しくてたまらなくなるけど




さっきの男が脳裏に浮かんで彼女を困らせると思いむやみに近づくのは今はまだ早いと思い



距離感を少し開けて




離そうとすると彼女は抵抗する




僕は彼女にこれ以上は男だから好きな子に求められたら抵抗できないというように「これ以上は我慢できなくなるからダメだ」と一言言うと





彼女は『いいよ』と一言言い残し
その言葉と同時に彼女の柔らかい小さな唇に時分の唇を重ねる





ちゅっと甘い音が鳴ると抑えきれなくてもう一度彼女に触れるだけのキスをする





彼女が可愛くてその後も頬っぺにキスをしてしまったのはもうこらえきれなかったから仕方がない




本当に可愛くて




俺をどうしたいだろうこの可愛い生き物は·····




俺の心臓が持たないよ·····




君はまだ知らないよね?




僕がこんなにも君にゾッコンだなんて



もし君が俺の元を離れていこうとしても



離すことなんてもうできない






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