.*・゚ .゚・*.若頭に溺愛されて.*・゚ .゚・*.

料理



あれから二度寝してまた起きようとする



『んんん〜』




大きく腕を広げる




目の前で目を瞑っている彼を少し眺める




まつ毛長いなぁと思い少しの間凝視すると自分の足元がスースーしているのを感じ焦って起き上がるとダボダボのズボンが脱げていて足が丸出しに·····





急いで丸まっているのズボンを履き直す





起きてないことを確認するために彼のほっぺたをまたむにーっと引っ張る
思っていたよりお餅みたいにぷにぷにで伸びるので遊んでいると急に腕を捕まれでドキッとする




また怒られちゃう





ヤバっと思った時にはもう遅く彼は私の上に乗りかかるほっぺたを私にむにーっと仕返しをする




彼のほっぺたが少し赤くなっているのを見て反省する




『ごめんなしゃい·····もうはなじで』




ほっぺたが引っ張られていてうまく話せない




彼はむにむにするのを全然やめてくれなくてプク〜っとほっぺたを怒ったように膨らませる





彼がほっぺたを掴んでいる手を離して私の顔を大きな手のひらで包むとおでこ鼻唇の順に甘いキスを落とす





少しまだ照れくさいけど心地良さを感じる





今日は土曜日でおやすみだからまだゆっくり彼といられる





「どこか行こうか?」




提案してくれるけど特に行きたい場所は·····室内が好きだし




『2人で今日じゃないけど旅行に行きたいかな···温泉とか··私基本家でゴロゴロしたい』





せっかく誘ってくれたけど本当のこと言った方が気を使わなくていいよね?




「実は俺も部屋でゴロゴロしたい派だから、そんな申し訳なさそうにしなくても良いよ」




『うん!』




「じゃあさ、クッキーとか作る?」




彼の思わなかった提案に目を見開く




『え!作りたい·····』




クッキーとかそういうの作ったことは小さい頃以来ないから




お母さんもよくクッキーとか焼いてくれたなぁ




っと1人で思い出にふけていると




カーテンを開けた光が部屋に差し込んで彼にあたるそんな彼はまた微笑む




なんだろうこの空間は·····




一生ここにいたくなる




ずっとそばに居てくれるかな·····




まだあったばかりだけど、こんな好きになれる人に出会えるなんて思いもしなかったよ





彼の元へ行き一緒に脱衣所で朝の準備をしてからリビングに行く




お姉さんは朝から仕事らしく今はまだ8時だけどもう出勤してしまったらしい





私は彼が作ってくれたフルーツサンドを頬張る





普通のサンドイッチは食べたことあるけどフルーツサンドは今日が初めて
美味しい·····




ハマってしまいそうになる




本当に男の子で料理できるなんて凄いし·····





もっと好きなところが増えていく




食べ終わって少し休憩をしようと2人でリビングのソファーに座る




彼が私の脇に手を離さんで持ち上げると自分の足と足の間に私をすっぽり入れる





彼の表情を頭を後ろに向けて伺うととてもご機嫌な様子で私の髪の毛に優しく触れる




好きなアニメの放送が始まり集中してみていると彼が面白くなさそうに肩の上に顔を埋める




少しくすぐったいけど我慢我慢




ペロッ·····



『ひぃゃッ·····』




いきなり耳を舐められて彼を睨むと
構ってと言わんばかりに今度は噛んだり首を舐めたり繰り返す




『やッ·····』




その瞬間彼は止めてアニメに集中しだした




「え、なんで·····」





やめて欲しかったはずなのに、名残惜しさが残り変になりそう





「だって嫌なんでしょ?」





彼は時々意地悪だ





私は座る姿勢を変えて後ろから前に身体ごと向ける





お互いの胸と胸が触れて、お互い見合せる




けど彼は何もしてこない





『意地悪·····』






そう言うと彼の骨ばった首や鎖骨を舐める




もういいかと埋めていた顔を戻し彼に視線を向けると少し頬が赤くなっているようにみえた




そんな彼が可愛くて、その柔らかそうな唇に自分の唇を重ねる





離そうとした瞬間彼に頭を支えられてさっきよりも長いキスを求められる




気が済んだのか1度離すとまだ足りないという表情をしており





これ以上は危ない·····




野獣だと思った私は1度彼から離れキッチンに彼を引っ張る




『クッキー作らないの?』




甘い空気を変えようと違うことをしようと思い立つ




「じゃあ作ろうか、」




少し不満そうに立ち上がると材料を揃えてくれる





彼はスマホでつくるものを決めていたらしく私に一度見せる




可愛い·····




可愛すぎるくまのクッキーとカップケーキの写真を私に見せる




可愛すぎ·····作るのが楽しみになってくる




一緒に作りながら着々と進んでいき




オーブンで焼けるのを1時間ちょっと待たないといけない




その待ち続けるその間にスマホを確認しようとする




思っていた通り楓からの不在着信が沢山来ていた




どれも同じ内容「早く帰ってきて」




スマホを置いて




キッチンの洗い物の片付けをしている彼の元に駆け寄り一緒に手伝う




洗い物と片付けが終わった頃にはクッキーが焼きあがっていて少し冷ましてからラッピングをする




いちばんきれいにラッピングされたものを彼に渡そう




そう心に思いながら赤いリボンを結ぶ




もうひとつは2人でラッピングしてお姉さんに





彼がまた洗い物を片付け終わってタオルで手を拭いている時に後ろから自分でデコレーションしたくまのクッキーの入った赤いリボンの箱を
彼の胸に当てる





『透に·····』





彼は少し驚いた顔をした後にまたあの眩しい笑顔を私に向ける




何故か私もすごく嬉しくなり微笑み返すと抱きしめてくれる




「僕も真白に作った」たと少し照れながらクッキーの入ったピンクのリボンの箱を私に手渡す





でも甘い時間は直ぐに終わりを告げた




もう18時で帰る時間になると彼がまたあの黒い高級な車で家の前まで送ってくれると言う




家の前に着くと彼は名残惜しそうに私の手を自分の頬に触れさせ耳元で「好きだよ」




と言い車に戻って言った




触られた頬がまだ熱い·····



初めて「すき」と言われた言葉にされたのは初めてで嬉しくて胸がまだドキドキする




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