棗ちゃんはステキな恋がしたい



「そうですか。では、約束は守って下さいね」

「やばすぎ」

「なんなの。あんな用務員いた?」



3人が、走って逃げていく。



「坂田」

「はい、お嬢」

「脅しすぎ」

「穏便に済ませた方がいいかと思いまして」



穏便とは。



「パパには報告しなくていいから」

「すれば、あの子たちだけでなく、あの子たちのご家族にも近い未来不幸が訪れるでしょうね」

「わたしイジメられてないよ。ちゃんと学校生活楽しんでること、知ってるでしょ?」

「今回はそういうことにしておきましょうか」

「これで盗難問題の方は解決しそうだね」



となれば、次は――



「お嬢のご学友の真実を探る番ですか」

「一斗の鞄にタバコを入れたのは誰?」

「本人です」

「……え」

「洲崎一斗のリュックにタバコを入れたのは。紛れもなく本人だということは既に確認済みです」

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